にきび跡 治療のいいところご紹介!
地下室に降りると、水道管があり、物干しに使う紐を手にしていました。
紐を管にかけて。
輪を作ろうとしましたが、できませんでした。
そうするにはどうしたら良いかという判断力も、そうする力も残っていなかったのです。
私は自分の寝室にもどって、つっぷして泣きました。
死ぬこともできない自分がつくづくいやになりました。
このことは誰にも言いませんでした。
翌日は晴れており、「昨日自殺してたら、こんな素晴らしい日を見ずに死んでたんだから」、と自分に言い聞かせると、気分も良くなっていました。
翌日太陽が輝いていたというのは、何だか奇跡みたいだとずっと思っていました。
曇っていたら、どうなっていたでしょう。
この経験のおかげでもう自殺しようとはしませんでしたし、未来を信じることができるようになりました。
悪い日があっても、その次には良い日もくるってね。
死ぬことを何度か考えたが、ほんとうにやろうとしたのはこの時だけである。
大人になってからも、季節によって調子が変わるのは続いた。
ペギーは九月頃に冬の準備をしてしまうことにした。
六ヵ月分のトイレットペーパーや悪くならないものを買い込んでしまう。
「まるで冬眠前のリスみたい」に。
十一月に次のように言っている。
まず身体の調子が変わります。
普段よりたくさん食べて、長い間眠ります。
それから頭の働きがにぶくなってくるのです。
最初のうちは、そんなに落ち込んではいません。
まだ友達と一緒に笑ってられますし、好きなテレビ番組も楽しめます。
什事上でも、つき合いでもうまくいかないことがだんだんはっきりしてくると、今度はゆううつがひどくなってきます。
クリスマスカードも書けなくて、それでまたいっそう気分が滅入ります。
だって、どうしているかなと思っている人たちに、お便りもできないんですもの。
つき合いをなくしたくはないんですが。
十二月から四月まではひとりにしてほしいと思うんです。
言うまでもないことだが、人と会いたくないせいで、ペギーは仕事場でも個人的なつき合いでもいろいろな問題が生じた。
私の働いていたオフィスは贈り物のやりとりが多くて、十二月の二十日になる前に自分の贈り物を取り出している人を見て、ほんとうに驚いてしまいました。
「どうして自分の贈り物を決まった日に出しちゃいけないのかしら」って思いました。
クリスマスの日の前には、オフィスのドアを閉めておきました。
誰にも入ってきてほしくないし、電話も出たいのだけにしておきました。
おしゃべりしたいだけならかまいませんが、私にデータの検討を依頼されたり、ましてやコンピュータを使って分析するのは、いやでたまりませんでした。
夏ならば、そんなことはゲームみたいなもので、コンピュータを使うのもむしろ楽しいぐらいです。
でも、冬にはどんな仕事もいやでした。
冬になると人が変わってしまうせいで、ペギーは男性とのつき合いにも支障をきたした。
いらいらして、人のあらさがしをしてしまうのが、その原因だったが、こういったことも、うつ病の症状だった。
冬に通勤で車を運転すると、「他のドライバーに毒づいて」しまったりした。
春には楽しく通う同じ道だとは信じられないほどだった。
それまでに始めたつき合いが、冬にはまったく魅力のないものに思えた。
秋の、美しい、晴れた十月の日に、何人かの男性とつき合い始めました。
最初の冬は、情熱のおかげで、なんとか乗り切ります。
夏は最高です。
でも次の冬がやってくると、駄目になってしまうんです。
冬だと、夜に会う約束を断ってくれる人がいると、ほっとしました。
だって、白分から断るのは気がひけますから。
学生時代からの悩みであった、ものおぼえが悪くなったり、考えがまとまらなかったりすることは、その後も悩みのたねであった。
警報器をセットするのを忘れたり、鍵をどこに置いたか忘れたり、夏なら当たり前のようにできるいろいろなことができなくなってしまった。
冬には、さまざまな些細な用事に手間どり、こみいった仕事は、春や夏ならできるのに、冬にはできなくなってしまった。
自分の失敗が気になって仕方なく、自分の愚かさにいらだち、他人をあざむく結果になってしまうことで自分を責めていた。
冬には、たくさんの食物、とくに炭水化物を取った。
アメリカの北東部に住んでいた頃、ニューイングランド地方の暗い風景の中を、一時間あまりかけて、仕事場から帰って来なければならなかった。
家にたどりつくと、クッキーをおなかいっぱい食べたいという欲望を抑えることができなかった。
食べるのをひかえなければならない受難節の時にも、どうしようもなくて、教会で司祭に懺悔しなければならなかった。
大食は彼女に罪があるわけではないが、冬中、エネルギー水準は低いままだった。
何年もの間、対処の方法をいろいろ試してみた。
たとえば、冬物の服をたくさん買っておいて、春になって洗濯ができるようになるまで、何力月も洗濯場に放りっぱなしにしておいた。
冬の問は、性的な衝動も低かった。
家に二人の職人が来た時のことを、笑いながらペギーは思い出し、語ってくれた。
その日、午後になっても起きることができず、ベッドの中から職人たちに、「主人が帰ったら、私は床についていると伝えてちょうだい」と頼んだ。
夫は帰宅して、腹を立てた。
「まるでとんでもない男たらしで、ベッドの中から職人たちを誘ったみたいに言いました。
彼の名誉を傷つけたみたいに思ったんでしょう。
今思うと、笑えてきますけど。
私は眠っていたいだけで、その男たちを誘うなんて、一番やりたくないことですもの。
ペギーは三年間にわたって、古典的な精神分析治療を受けた。
「週に五日間、八月以外は毎月でした。
」しかし、分析の場で、彼女の症状に季節性があるということは、まったく取り上げられなかった。
それ以外にはとくに治療を受けていなかった。
夏には、普通の人以上に、自分が精力的で、いろいろなことに熱心だと思っていた。
庭仕事を夜の九時まで元気にやっていたり、午前二時まで起きていたりした。
六時間しか眠る必要がなかった。
夏のある日、立派な体格の男性と、湖にボート漕ぎに行ったことを、笑いながら話してくれた。
ペギーは疲れを知らずに、ずっとボートを漕いでいた。
二百ポンドもあるような大男を乗せて、小柄な女性が漕いでいるのを見て、釣りをやりに来ていた男たちが、口笛を吹いてひやかしたものだった。
国立精神保健研究所のSADクリックに、ペギーがやってきた理由は夏に噪的になるせいではなく、冬の抑うつが原因だった。
税金の審査の通知を受け取る十月には、気持ちは落ち込み始めている。
税金の申告に必要な記録を集めて、提出しなければならないと考えると、ますますゆううつになり、精神科の助けを求めてやってきた。
その当時、彼女は五十二歳で、はっきりとした自覚のないまま、四十一年間にわたって、毎年のように起こるうつ病に悩まされ続けていた。
「よくまあこれだけ規則正しく起こったものですね」と言うと、「冬にこんなふうに感じるのが当たり前だと思ってました」と彼女は答えた。
ペギーはここ四年間にわたって、光治療が功を奏している。
最初の光治療を一月に始めて少したつと、一週間で家事をなんとか片づけた。
今までなら、冬の問にはまったくできなかったことである。
SADクリックに来るようになって、冬に休暇をとり、太陽の輝く場所に行くことを知った。
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